平素は格別のご愛顧賜わり、厚くお礼申し上げます。
誠に勝手ながら、弊社では下記日程を
今月のノー残業デーとさせていただきます。
15日(水)
31日(金)
終業時間は17時30分となっております。
ご理解のほどよろしくお願いいたします。
-NO.1にならなくてもいい
もともと特別なOnlyone-
♫豆知識のコーナー♪
季節ごとの行事やお祝いの日に食べる特別な料理を「行事食」といいます。
日本には、古くから季節の節目などに旬の食材を使った料理を神様にお供えし、作物の豊作や家族の健康、幸運を願う文化がありました。
また、神社などで行われる催事の後には、「直会(なおらい)」と呼ばれる食事会が実施されます。直会では「神様と同じものを食べることでご加護を得られる」という考えから、神様へのお供え物を参列者同士で分けて食べるのが習わしとなっています。
このように、日本では行事(催事)と食事が強く結びついており、現在も行事食を楽しむ風習が広く残っているのです。
〇5月の行事食は柏餅(かしわもち)
5月の楽しみはGWでしょうか。桜も咲いて暖かくなってきた頃の連休はお出かけにピッタリですよね。GW後半に制定されている祝日が5月5日「こどもの日」です。この日は、古来中国から伝わってきた「端午(たんご)の節句」という伝統的な行事がもとになっています。「端午」とは「はじめの午の日」を意味します。中国の古い暦では、十二支の寅(とら)から1月が始まります。午(うま)の月は5月。午の月の最初の午の日は、5と5が重なる日、ということです。
こどもの日には、柏餅(主に東日本)や、ちまき(主に西日本)を食べる習慣があります。4月になるとスーパーやお菓子屋さん等で気軽に購入できるようになります。どうしてこどもの日に「柏餅」や「ちまき」を食べるようになったのかはご存じですか?実は、こどもの日の制定理由に大きく関わっているのです。
〇端午の節句は健康祈願祭
中国では季節の変わり目である5月は病気や災いが増えることから、邪気を払うとされていた菖蒲(しょうぶ)を用いた行事が行われていました。門に菖蒲を飾ったり、菖蒲酒を飲んだり、菖蒲の根や葉を入れて沸かす「菖蒲湯」に入ったりするのも健やかな日々への祈りが込められています。
端午の節句が日本へ伝わると、菖蒲が武勇を重んじる尚武(しょうぶ)と同じ読みであることから、やがて武家の男子の成長と健康を祝う日へと変わったとされています。武家では跡継ぎの男子の誕生は最大の慶事であったため、端午の節句に兜やのぼり旗を飾って盛大に祝い、庶民もまたそれに倣いました。こうして世間に広く根付いていき、江戸時代には「公儀の祝日」として定められていました。
男の子の誕生を祝い、その健やかな成長を祈る行事として普及した端午の節句ですが、戦後、1948年(昭和23年)になると祝日法によって5月5日は、「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」日として、国民の祝日になりました。
端午の節句は男の子の節句ではありますが、こどもの日でもあります。こどもの日という名前の通り、現在は性別に関係なくお祝いをする日となっています。
〇神事に欠かせない餅を一手間かけてパワーアップ
ちまき(粽)
もともとは笹の葉ではなく茅(ちがや)の葉でまいていたので「茅巻き(ちまき)」と呼ばれるようになったといわれています。茅は病や災難を払う葉とされていました。現在のちまきは殺菌効果の高い「笹」を使ってもち米を巻きます。本格的なものになると、邪気を祓う意味を持つ「五色の糸」で束ねて作られています。日本には奈良時代に伝わっており、当時の都(平城京)が奈良にあったため西日本を中心に広まっていきました。
柏餅(かしわもち)
柏の葉は新葉がでるまで古い葉が落ちません。秋の紅葉を過ぎ、雪が降っても葉は残ります。春を迎え、新葉が出るとようやく役目を終えて葉が落ちるのです。このことから「子どもが立派な大人になるまでは、両親や家族が生き続ける」として「家族の健康」を、そして「家系が絶えない」として「子孫繁栄」を願い、縁起のよい和菓子として定着しました。武家社会だった江戸時代では、跡継ぎである子どもを大切にする考え方のため、当時幕府が置かれていた東日本を中心に広まっていきました。
草餅(くさもち)
ヨモギなどの葉を入れてついたお餅です。古来、香りの強いヨモギのような植物は邪気や魔除けの力があると考えられていました。
柏餅やちまきをこどもの日に食べる理由は、健やかに育って欲しいという祈りだったんですね。また、東日本と西日本で異なる広まり方をしたというのも、歴史を紐解くと納得です。現在では、どこの地域でも、どちらも食べることができます。また、地域によって細かな風習が違います。
たとえば、「朴(ほう)の葉」で包んだ長野県や岐阜県の「朴葉巻」や奈良県の「でんがら」、もち米を「孟宗竹(もうそうちく)の葉で包む宮崎県や鹿児島県の「あくまき」などがあります。そして、北海道では「べこ餅」ですね。もしかしたら、柏餅よりもべこ餅派という人の方が多いかもしれません。
白と黒の模様が、牛(べこ)に似ているから
米粉から作るため「べいこ餅」と呼ばれていたから
餅の白い部分と黒い部分が混ざり合うとべっこう色に見えるから
べこ餅の由来は諸説ありますが、こどもの日に限らず北海道ではお祝いの時にいただく定番となっています。そのため1年中購入することが可能ですし、コンビニエンスストアでも陳列される程愛されている和菓子です。基本的には、黒砂糖を混ぜたお餅と、白い砂糖を混ぜたお餅を使い、葉っぱの形の木型に入れて蒸し上げています。草餅を使った緑色と白のものや、あんこを練り込んで花の形に成形したものなど、さまざまなバリエーションがあります。
〇神事といえば旬のもの!餅以外でも縁起を担ごう
筍(たけのこ)
たけのこは、成長が早いことから、「たけのこのように早く大きくなってほしい」という願いを込めて食されています。シンプルに筍ご飯やお吸い物、お祝いの定番ちらし寿司の具として、お煮染めもいいですね。
縁起の良い魚(カツオ、ブリ)
4~5月にピークを迎える初鰹でお馴染みカツオは「勝つ男」に通じています。また、ブリは成長するにつれて名前が変わることから「出世魚」としてお祝いの日に親しまれています。冬に寒い地方で栄養を蓄え、産卵のために南下してきた「桜ブリ」は4月が旬ですね。
鯉
鯉のぼりは、中国の故事「鯉の滝登り」からヒントを得たともいわれています。滝を登り切った鯉はやがて竜になったといわれており、困難を乗り越えて立派に成長して欲しいとの願いが込められています。さらに、鯉は沼や池などきれいな川以外でも生きていけるほど生命力が高い魚です。そのため、子どもにも強く逞しく育って欲しいとの願いも込められています。ただ、鯉は中々手に入らないので、鯉のぼりに見立てたウインナーやエビフライ、お寿司、オムライス等、子ども達が喜ぶメニューで華やかにお祝いすることが多いようです。