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-NO.1にならなくてもいい
もともと特別なOnlyone-
♫豆知識のコーナー♪
季節ごとの行事やお祝いの日に食べる特別な料理を「行事食」といいます。
日本には、古くから季節の節目などに旬の食材を使った料理を神様にお供えし、作物の豊作や家族の健康、幸運を願う文化がありました。
また、神社などで行われる催事の後には、「直会(なおらい)」と呼ばれる食事会が実施されます。直会では「神様と同じものを食べることでご加護を得られる」という考えから、神様へのお供え物を参列者同士で分けて食べるのが習わしとなっています。
このように、日本では行事(催事)と食事が強く結びついており、現在も行事食を楽しむ風習が広く残っているのです。
〇7月の行事食はそうめん
7月にはどんな楽しみがあるでしょうか。本格的に夏も始まり、お祭りや花火大会、海や山でのキャンプ、夏休み等も始まっていきますね。そして、7月の伝統行事として挙げられるのは【七夕】です。今月の豆知識のコーナーでは、七夕と夏の風物詩そうめんについて紹介していきます。
〇七夕って?
七夕とは、季節の節目(節句)に行われる年中行事のことです。3月3日の桃の節句(ひな祭り)や、5月5日の端午の節句(子どもの日)などと並んで、節句の中でも重要な「五節句」のひとつに数えられています。日本で現在楽しまれている七夕は、日本古来の風習や中国由来の伝説がかけ合わさってできたものとされています。
・織姫と彦星の伝説
七夕で最も有名なのは、織姫と彦星の伝説ではないでしょうか。中国では、織姫を織女(しゅくじょ)、彦星を牽牛(けんぎゅう)と呼びます。
機織り(はたおり)の名人だった織女は、牛飼いの牽牛と恋に落ちて結婚しました。しかし結婚後、働き者であった2人は仕事をしなくなり、それに怒った天の神様は2人を天の川の両岸に引き離しました。悲しみに暮れる織女を可哀相だと思った神様は、年に一度、7月7日の夜に会ってもいいと約束したとされています。これが、現在私たちがよく知っている七夕の伝説です。
織姫はこと座の一等星「ベガ」、彦星はわし座の一等星「アルタイル」という星にあたります。7月7日は、天の川を挟んでベガとアルタイルが最も輝いて見えることから、この伝説が生まれたそうです。
また、ベガとアルタイルに、白鳥座の一等星「デネブ」を加えた3つの星は夏の大三角形と呼ばれ、広く親しまれています。
・乞巧奠(きこうでん)
乞巧奠とは、祭壇に針などを供えて星に祈りを捧げ、織姫に「機織りが上達するように」と願う中国の風習のことです。笹飾りに短冊を吊るして願い事をする風習は、中国の「乞巧奠(きこうでん)」と呼ばれる儀式が由来とされています。
〇七夕の行事食
お正月のおせち料理やお雑煮、節分には恵方巻など、年間行事には「行事食」と呼ばれる定番な食べ物がみられます。七夕の行事食は、索餅(さくべい)と素麺(そうめん)だと言われています。
そうめんの元は、「索餅(さくべい)」というもち米の粉をこねて縄のようにねじり合わせたお菓子からきたそうです。中国では、無病息災を祈願して7月7日に索餅を食べる習慣があり、このことが日本に伝わりました。その後、索餅は同じ小麦粉から作られるそうめんへと変化し、現在の七夕の行事食として食べられるようになっていったそうです。
このほかにも、「そうめんを天の川に見立てた」、「栄養豊富で食べやすいそうめんで健康を祈った」など諸説ありますが、そうめんには様々な願いが込められています。
〇北海道の七夕は8月?
「7月7日は七夕です!」確かに函館や根室など、一部の地域では7月7日に七夕を行っていますが、北海道では多くの地域が8月7日に七夕を行っています。なぜ、8月なのでしょうか。
理由は「旧暦」と「新暦」の違い
元々7月7日に行われていた七夕ですが、北海道で8月に行う地域が多いのは、「旧暦」と「新暦」の違いが影響しています。明治時代の1872年に新暦として太陽暦が導入されたことにより、旧暦に比べ1か月ほど日付がずれました。「7月7日が七夕」の地域は、新暦に移行後も元々七夕を行っていた旧暦の日付をそのままにし、新暦でも「7月7日」に行っているのです。一方「8月7日が七夕」という地域は、旧暦の「7月7日」は新暦ではおよそ「8月」に当たるため、元の「7日」を残し月遅れの「8月7日」を七夕としているのです。
〇七夕に「ロウソク出―せ 出―せよ」
みなさんは「ロウソクもらい」という行事をご存じですか?「ロウソク出―せ」ともいい、函館や江差などの道南地方や、札幌市など家々の密集する地域で七夕の夜に行われるものです。
「ロウソクもらい」は元々、七夕の夜に子供たちが浴衣を着て提灯(ちょうちん)を持ち地域の家々に「ロウソクちょうだい」とロウソクをもらいに行くという風習でした。
それが変わり現在は、ロウソクではなくお菓子をもらいに行くことが一般的になっているそうです。
♪「ロウソク出―せ 出せーよ 出―さーないとーかっちゃくぞー おーまーけーに噛み付くぞー」
◎「かっちゃく」は北海道弁で「引っ掻く」の意味で使われています。
「かっちゃくぞー」や「噛み付くぞー」は、「ひっかくぞー」「喰い付くぞー」などとも歌われ、順番も様々だそうです。
七夕のいろいろいかがでしたでしょうか。
地元の七夕について話してみるのも楽しいかもしれません(^^)
8月7日七夕にこれらの風習を少しでも思い出していただければ嬉しいです☆∻∹⋰