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2025/5/8 その他 IML Track22 Proud Mary

 

 

風は見えなくても風車は回る

音楽は見えなくても心に響く

J.S.バッハ

 

 

 

 

 

Track22 Proud Mary

 

Proud Mary(プラウド・メアリー)は、クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル(Creedence Clearwater Revival 通称CCR)が1969年に発表した楽曲で、全米2位を記録したCCRの代表曲の1つです。本当にたくさんのアーティストがカバーしている名曲ですが、今回はティナ・ターナーのバージョンを紹介します。このバージョンは、原曲と構成が大幅に異なり、R&Bの大胆なアレンジとなっていますが、原曲同様に知名度を上げ、ティナ・ターナーの代表曲の一つとなりました。

「プラウド・メアリー」は、架空の南部の蒸気船の名前です。ミシシッピ川で就航していた「メアリー・エリザベス」(Mary Elizabeth)という名の蒸気船に照らし合わせて製作されました。

歌の内容は、「メンフィスやニューオーリンズで辛い日々を送った。この船に乗るまでは、都会がいいなんて思わなかった。川岸に住んでいる優しい人たちとの暮らしは、お金が無くても心配はいらない。…大きな輪を回しながら、プラウド・メアリーが煙をあげて進んで行く。川を進んで行く。」というものです。都会で奴隷のように働き、心身ともに疲れ果てた主人公が、外輪船に乗って南部の人情のある田舎へ旅していくストーリーとなっています。人生色々あるけど、プライドを持って生きてゆこうよ!というメッセージが込められています。

 

 

 

なぜ、この曲が代表曲の一つとなったのか…それはティナ・ターナーの人生と深く関わりがあります。幼い頃に両親に見捨てられ、祖母と暮らすこととなります。祖母が亡くなると、母親と暮らすようになり、生活を支えるために小さなクラブでバンドのバックコーラス兼バックダンサーを始めます。そこで後の夫となるアイクと出会い、バンドで歌うようになると、そのパワフルな歌声でたちまち注目の的になり、メインシンガーになっていきます。アイク&ティナ・ターナーとして夫婦デュオデビューすると、R&Bチャートを席巻し、地位を急速に確立します。大金を手に入れたことでアイクの闇が解放されると、ティナは何年も家庭内暴力を振るわれます。時にはライブの直前に顔を殴られ、顎を折られ、それでもステージに立つことありました。アルコール依存症と薬物中毒になったアイクの元から逃げ出し、調停離婚が成立するまで2年かかりました。無事に離婚した後、ティナは公演を積み重ねて自らの経歴を改めて作り直していきます。もちろん最初から上手くいったわけではありませんでしたが、地道に活動を続け、世界中で成功を収め「最も成功した女性ロック・アーティスト」と呼ばれるまでになるのです。

ティナはどんな時でも「プラウド・メアリー」を歌っていました。きっと単なるヒット曲ではなく、プライドを持って人生の喜怒哀楽を乗り越えよう!という、自分自身への応援歌だったんだと思います。壮絶な経験をしたティナが歌うから、どんな境遇にあっても誇りを持って進む人たちへの応援歌として心にグイグイ刺さってくるのかもしれませんね。

 

 

 

 

2000年のライブ映像をお届けしました。いかがでしたか?
ティナのパワフルでアグレッシブなパフォーマンスはいつまでも私たちに勇気と希望を与え、心の中で生き続けることでしょう。

 


ティナ・ターナー(Tina Turner、本名:アンナ・メイ・ブロック・バーク(英語: Anna Mae Bullock-Bach)、1939年11月26日 – 2023年5月24日)
アメリカ合衆国出身の女性歌手、ダンサー、女優。同国南部に生まれ育ち、2013年にはスイスの市民権を得ている。芸歴は65年以上に及び、ヒット曲を多数生み「ロックンロールの女王」と呼ばれ、幅広い層のファンに認められており、多くの受賞歴を持つ。2023年5月24日、83歳でスイス・チューリッヒ近郊キュスナハトの自宅で死去。死因は不明であるが、長い闘病生活を送っていた。脳卒中や腎臓病などを患っていたと言われている。

 

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